こんにちは、片桐です。
毎週一冊、園芸に関する本の紹介をさせていただきます。
これで4冊目になるのですが、最初ということで思い入れの強い本が多く、どうもマニアックなセレクトになっている気がします。
もう少し実用的な物も紹介したいのですが、植物に向き合う時の大切な一冊としてこれらの本も是非一度は読んで欲しい本ばかり。
今回の本もそんな一冊です。
残念ながら現在この本は絶版になっており、アマゾンでも古書扱いとして定価以上の価格で売られています。
元は2625円なのですが、なんと7980円~10000円もします。古本屋で見かけたら是非手に入れておきたいものです。
本の内容は143ページのうち、100ページはエコ・プラントとして検証された50種類の植物紹介にあてられています。(写真で1ページあるので、解説自体は実に短くなっています)
前書き、後書きで数ページ使われている為、実際に読み物として書かれているのは30ページほど。
2625円でこの内容では割高と感じる人が多いのか、思ったように売れず絶版となってしまったようです。が、この30ページの中には読んだ人にしか分からない驚くべき事実が書かれています。
空気を浄化する技術に一番関心を持ち、一番お金を使い研究をしていた所はどこでしょう?
それは、宇宙空間の中で密閉された宇宙船の空気や水を浄化する研究をしていたNASA(アメリカ航空宇宙局)です。
空気や水の浄化やリサイクルの研究をしていた人たちの間で共通した疑問・・・地球はどのようにして綺麗な空気を作り出し、それを維持しているのだろう?というものでした。
植物に目をつけ研究をするうちに、植物には驚くべき力を持っていることが分かってきました。
実に25年にもわたり研究と実証を重ねてきた集大成として、このエコ・プラントが生まれたのです。
・室内の空気がどれほど汚れているのか?
・植物が空気を浄化する仕組み。
・エコ・プラントたちの栽培ガイド。
今この本を読むと、正直、文章量の少なさにガッカリするかもしれません。それでも、NASAが長い期間をかけて実証してきた結果は、多くの人にとって大いに意味のある事だといえます。
一時、テレビ番組の影響により、サンスベリア(トラの尾)が爆発的に売れたことがあります。多くの植物が空気を浄化する効果のある中で、ある特定の物質に対して、サンスベリアが一番効果的であっただけで、決して他の植物が効果が低いわけではないのです。
一時のブームではなく、単なる癒しでもなく、植物の持つ不思議な力とその素晴らしい効果を手に入れたい方にお薦めします。
古本屋で是非探してみてください。
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隙間なく閉ざされた建物はエネルギーの消費を減じますが、合成資材から発生する気化物質をーそこで生活する人々の健康を害する力をもったままの状態でー室内に閉じ込めてしまいます。
現在多くの人が生活時間の90%を屋内で過ごしていますから、そのように有害な気化物質の影響下に長時間おかれることに起因するアレルギー、ゼンソク、一定の化学物質に対する過敏症、ガンといった症例が目立って増加しています。
屋内の空気の質ということがどれほど重要な問題であるかをぜひお伝えすると同時に、私たちの存在と生きているこの世界の動植物とのあいだには、どれほど入り組んだ共存関係―お互いにメリットの見出せる関係―が成り立っているかをお話しようとするものです。
1980年代の初め、エネルギー効率をよくしようと、建物の密閉化が奨励されていたヨーロッパ・アメリカで多くの疾病があらわれ始めました。屋内の空気のよごれが広範囲に広がりだしたのも、シックビル症候群の名で知られている現象が私たちの語彙に加わったのもこのころです。
将来アメリカ国民の五人に一人が生涯のある時期にアレルギー関連の疾病にかかると考えられ、その大部分について屋内アレルゲンが原因になる、と予想しています。この報告は、アレルギーを「あるアレルゲンにさらされ、リンパ組織で作られるある種の成分、たとえば免疫グロブリンE(1gE)のような抗体を過剰に生成した者に存在する免疫過敏症」と説明し、「全体の約40%の人々が身の回りのアレルゲンに対する抗体1gEを持っており、20%が臨床的なアレルギー症状を呈し、10%が深刻あるいは重症のアレルギー疾患に陥る」と述べています。
植物はおのおのがそれ自身のミニ生態系(エコシステム)を作り出すということです。
植物は全て、自分自身の葉や根の周囲に小さい自分用のミニ環境を作っています。このミニ環境の中で行なわれる生命活動のおかげで、植物は枯れることなく、繁茂することができるのです。私たちの目には、植物は生き、成長しつづけている以外にはごく静的で何かに反応するようにはみえません。けれども科学的な用語によって表現するなら、植物は非常に動的な生物で、葉や根の周辺に、複雑な物質を盛んに作り出し、雲のように発散しています。
こうした実験結果に懐疑的な人々から発せられる懸念の声は、一つのことに集中しています。もし植物が空気中の有害物質を吸収しつづけ、吸収能力の限界に達したら、植物は枯れて、吸収された有害物質はすべてまた空気中に戻ってしまうのではないか、というのです。
この疑問に答えるためにカンノンチクを使い、壁財から発生するホルムアルデヒドの除去能力を測る実験が行なわれました。結果はどうだったでしょう。カンノンチクはホルムアルデヒドのガスを除去したばかりでなく、その除去率は、時間とともに上がっていきました。おもしろいことに、植物自身には明らかなダメージは認められませんでした。
この現象は、植物が空気中の化学物質を自身の根域に棲息する微生物に送り込み、微生物はそれを分解するという活動が行なわれていることを示唆しています。微生物のこうした順応性の助けがあってこそ、エコ・プラントは大気汚染と戦うすぐれた戦士となれるのです。
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■エコ・プラント ~室内の空気をきれいにする植物
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