先日、新築をされた方から植木があるので、植え込んで欲しいとのご相談がありました。
伺ってみると、
キンモクセイや、クチナシなどの鉢がいくつか並べられています。
庭の表面には山砂が敷いてあり、その下は畑土が踏み固められて固い層になっています。
女性ではなかなか掘るのが大変で、植え込みをお願いしたいという相談です。
地面を掘ってみると、なるほど、山砂の下に砕石の層があり、その下はカンカンに固まった畑土がでてきます。
畑土はかなり粘土質のようで大きな土の塊となってでてきます。
こういう土の場合、そのまま植えてしまうと、
雨が降った後、掘った部分に水が溜まりプール状となって根腐れしやすくなってしまいます。
少し穴を大き目に堀り、水はけの良い土(パーライトなどが多く含まれた培養土なども良い)で植え込みします。
根からは、水も空気も吸っています。
空気が無くなると、根腐れを起こしてしまう可能性が高くなります。
ですから、根の周りには団粒構造の隙間のたくさんある土を使い、
空気がたくさん吸えるように、地面から少し上げて植え付けをします。畑の畝を想像してもらうとイメージしやすいでしょうか。
植え込みするときは、大きなキンモクセイをバランスを見ながら配置。
その間の空間を出させたり、引っ込ませたりするのに、クチナシの位置で調整します。
何もかもを全く同じ距離などで綺麗に並べると、とても綺麗で規則正しい印象を受けます。
シンメトリーなどといって、ヨーロッパなどの公園でよく使われます。
ただし、樹形にも同じ形、同じ大きさを要求されます。
そうでないと、シンメトリーの効果があまり感じられなくなります。
それに対して、山や谷を作り、出たり、入ったりの強弱をつけて、全てに小さな変化をつける。
ただし、それは連続した変化です。
例えば、ひょうたんのように、大きな円と小さな円を作る。
こちらは、和的な美しさ、自然の美しさを感じる事ができます。
樹形がバラバラの木を配置する時には、このような手法を使った方がより、木の美しさ、素晴らしさが引き立ちます。
木を植えるだけの話しですが、
これから毎日ふと眺める庭の景色が、
ある意図を持って、美しくしようと考えられた庭なのか、
ただ、漫然と植え込まれた木が、ある部分は込み合って、ある部分は何も無い。
というただ有るだけの木なのか。
これからの時間をイメージした時、
植え込みの時に、少しこだわって配置を考えるのも、
とっても素敵な事だと思います。
植え込みの終わった後は、綺麗に地面を竹ぼうきで均します。
山がデコボコにならないように、
大きな石コロがポツンと落ちてる事のないように。
庭木をいい感じだな~と思って眺めたり、水をかけたりする事が、
実は人間にとってもとてもいい心理的効果をもたらしてくれるといいます。
どうしたら、もっと感じの良い眺めになるのか?
いつも気になりますね~。
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